基本的な命令
色を変える
ここからは、どんどん命令を覚えてもらいます。
まず、前ページで作ったプログラムに1行追加してください。
screen 0, 640, 480
mes "ゴブリンが現れた!!"
color 255, 0, 0
mes "スライムも現れた!!"
mes "勇者が現れた!!"
実行すると、2行目と3行目の文字が赤くなったはずです。</div>
「color」は「これ以降に表示する色を変更しなさい」という命令です。
パラメータは3つの数値になっていますが、これが色を表しています。
コンピュータの世界では、すべての色を「赤」「緑」「青」の
3色を混ぜて表現します。
この方法を、3色の頭文字をとってRGB表現と呼びます。
color命令の3つのパラメータは、赤緑青の3色をそれぞれ
どのくらい混ぜるかを表しています。
0は「その色を使わない」ことを意味し、
値が大きくなるほど「その色をたくさん使う」ことになります。
MAXは255です。
255という数値は中途半端に思えますが、
コンピュータにとってはキリの数値なので許してあげてください。
今回は、赤:255 緑:0 青:0 と指定しましたので、
赤をMAXに使い、緑と青は使わないという意味になります。
結果、以降の文字は真っ赤になりました。
この方法で、ほとんどの色が表現できます。
しかし、一つ注意が必要です。
赤・緑・青の3色は、いわゆる「光の3原色」と呼ばれる色です。
つまり、絵の具のように混ぜるほど暗い色になるのではなく、
混ぜるほど明るい色になります。
以下に、例をいくつか載せます。
慣れるまでは感覚がつかめないかもしれませんが、頑張ってください。
赤 | 緑 | 青 | |
255 | 255 | 255 | ■白 |
255 | 0 | 0 | ■赤 |
0 | 255 | 0 | ■緑 |
0 | 0 | 255 | ■青 |
255 | 255 | 0 | ■黄色 |
128 | 0 | 0 | ■暗い赤 |
128 | 128 | 0 | ■暗い黄色 |
128 | 128 | 128 | ■グレー |
64 | 64 | 64 | ■暗いグレー |
0 | 0 | 0 | ■黒 |
位置を指定する
次のように1行追加して実行してみてくさい。
screen 0, 640, 480
mes "ゴブリンが現れた!!"
color 255, 0, 0
pos 200, 100
mes "スライムも現れた!!"
mes "勇者が現れた!!"
今度は表示される位置が変わったはずです。
「pos」はポジションの略で、
「次に何か表示るときはこの位置にしなさい」
という命令です。
2つのパラメータは、画面の左上から見て、
「右に○ドット」「下に○ドット」という指定をします。
文字を表示するmes命令は、
位置を指定しなければ自動的に次の行に書かれます。
今回の例の最後の行は位置を指定していないので、
前の行の次に書かれていることを確認してください。
フォントの設定
次のようにプログラムを追加して実行してみてください。
screen 0, 640, 480
mes "ゴブリンが現れた!!"
color 255, 0, 0
pos 200, 100
font "MS 明朝", 20, 2
mes "スライムも現れた!!"
mes "勇者が現れた!!"
名前からわかると思いますが、
「font」は「これ以降に表示する文字のフォントを変える」命令です。
パラメータは3つあります。
1つ目は「フォントの名前」、
2つ目は「フォントのサイズ」です。
そして、3つ目は「スタイル(太字とか斜体とか)」の
指定となっています。
スタイルは、以下の番号で設定します。
0:そのまま
1:太字
2:斜体(イタリック体)
4:下線
8:打ち消し線
今回の例ではスタイルを2にしたので、斜体になったと思います。
なお、スタイルは値を足し算することで複数同時に
使用することができます。
たとえば、太字で下線を付けたい場合は、
1と2を足して「3」を指定すればOKです。
【メモ】
フォントの名前は正しく指定する必要があります。たとえば・・・
『MS ゴシック』は正しいですが、
『MS ゴシック』ではMSが半角なので×
『MSゴシック』ではスペースが空いていないので×です。
フォント名を正しく暗記するのは大変(というかバカらしい)ので、メモ帳などのフォントを変更できるソフトを起動し、フォントを設定する画面からコピーして使うと楽です。
今回のポイント
-
色を変える場合は color 赤, 緑, 青 と書く。
(各色の強さは0~255で指定) -
表示する位置を変える場合は pos 横,縦 と書く。
-
フォントを指定する場合は font "フォント名", サイズ, スタイル と書く。